宿泊施設の部屋に必ずといっていいほど準備されているハンガーですが、みなさんはハンガーをどのように選んでいるでしょうか?
たかがハンガーと言っても、素材から形状まで様々な種類があります。今回はハンガーの選び方について、素材と使用用途の面から見ていきたいと思います。
素材で選ぶ
まず一番に注目したいのはハンガーの素材です。プラスチック製や木製など、いろいろな素材でできたハンガーが市販されています。
・木製
木でできたハンガーは、素材がナチュラルなので優しい温かみを感じることができます。落ち着いた明るい木の色は高級な印象を与えてくれるので、ホテルの部屋に木製のハンガーがあればお部屋の雰囲気も格式高いものになりそうですね。
ハンガーに使われる木材にはタモ材、マツ材など様々な種類がありますが、最も一般的なのがビーチ素材です。ビーチとは日本名でブナのことを言い、適度な硬さと密度がありハンガーに最も適した素材と言われています。
・プラスチック製
プラスチック製のハンガーは、100円均一でも売られているスタンダードなハンガーです。木製に比べると高級感や素材の温かみなどはありませんが、値段が安いので大量のハンガーを使用する場合やコストを抑えたい場合にはおすすめの素材です。また加工が簡単なので、あっと驚くようなデザインのハンガーがあったり、服やタオル類を掛けやすいように工夫したデザインのものがあったりします。
・スチール、アルミ製
スチールやアルミといった金属製のハンガーはあまり一般的ではありませんが、スタイリッシュな見た目なので、機能性よりも、おしゃれな雰囲気を出したいという場面で重宝されているようです。
用途で選ぶ
それぞれの洋服にあったハンガーを使用することで、服の形崩れをふせぎ洋服を綺麗な状態に保つことができます。各洋服に合うハンガーとはどんなハンガーなのか見ていきましょう。
・スーツジャケット用
スーツはなるべく型を崩さず保管したいですが、スーツ自体に重さがあるので柔らかいハンガーではハンガーの形が歪んで型崩れの原因となってしまいます。ですから、スーツ用のハンガーには丈夫な木製がおすすめです。木製の一番のメリットは型が崩れにくいことです。またスーツのジャケットを保管する時には肩の部分の丸みがなくならないように整えたいので、先端が丸くなっているハンガーを選ぶことも重要です。
なお雨の日に着用したスーツを木製のハンガーにかけるとハンガーが湿気を吸ってしまうので、雨の日に着用した場合のみプラスチック製のハンガーに掛けるという人もいるようです。プラスチックのハンガーでも、しっかりと厚みがありスーツの重さに耐えられるものであれば大丈夫です。
・スーツパンツ、スラックス用
スーツのパンツやスラックスなど中央に折り目をつけるタイプのズボンは、中央の線を綺麗に残しシワがつかないようにするために、吊るすタイプやバーにかけるタイプのハンガーを選ぶと良いでしょう。ジャケットとパンツを一緒に掛けることができるハンガーもありますが、そのタイプではパンツのシワが取れにくいのでパンツ単体で吊るすことができるハンガーが最適です。
・ワイシャツ用
ワイシャツはジャケットのように肩に丸みを作る必要がないので、先端がまっすぐになっているハンガーを使用すると良いでしょう。気をつけたいのはハンガーの大きさです。自分の服のサイズよりも短いハンガーを選んでしまうと、肩の部分が「だらん」と下がってしまい、型崩れの原因となります。逆に大きすぎるハンガーも肩を押してしまい、肩の部分がでっぱった不自然な形になってしまいます。
盗難防止に最適なハンガー
ここまで素材の違いや服ごとに適したハンガーを見てきましたが、せっかく用意したハンガーの盗難に悩んでいる宿泊施設も多いようです。そんな時におすすめなのが、盗難防止ハンガーです。
・盗難防止ハンガー
盗難防止ハンガーは、日本ではまだあまり見かけませんがハンガーが盗まれないような工夫がされているものです。通常のハンガーは棒にひっかけて吊るして使用しますが、ハンガーの吊るす部分に専用の丸い部品をくっつけて、丸い部分に棒を通して使用します。こうすれば棒からハンガーを取ることができないので、持ち去ることができなくなります。文字にするとイメージしにくいかと思いますが、ネットショップでも販売されているので、ぜひネットで検索してみて下さい。
ホテルのハンガー事情まとめ
ハンガーには、木製やプラスチック製など違った素材でできているものがあったり、用途によっても最適な形があったりするということが分かりました。どのハンガーにもメリットデメリットがあり、使い方や使用する場面によってどのハンガーが良いのかは変わってきます。お客様は、観光だったり出張だったりそれぞれ違った理由で宿泊するので、ハンガーもできるだけ沢山の種類を準備しておくと喜ばれるかもしれません。